お魚の一口知識
katasegyoko片瀬漁港
 ●お魚の一口知識  イサキ 湘南シラス  2017/7
パッとしない天気が続いています。梅雨は水不足の解消や作物の生育にも影響があり、雨量が少ないと果物や野菜が十分に育たずに値段が高かくなったりしますので一定量の雨は必要なようです。
魚はアナゴやタコやハモが梅雨の水を吸って旨くなると魚好きたちが良く言います。その筆頭が「梅雨イサキ」とも呼ばれるこの時期のイサキです。釣 りたてあがりたての濡れた黒目にお腹にたっぷりのタマゴやシラコの入った今の時期ならではのイサキは、この時期には食べておきたい魚です。
中型を化粧塩して炭火で焼き、レモンかスダチを絞って食べたり、イサキのタタキに味噌・ネギ・生姜とシソの葉であえてナメロウにしたりと、梅雨 の晴れ間にイサキを食べれば湘南ではもう夏の気配です。

今年は少し遅れていた湘南シラスがやっと盛期になり良く獲れています。夜明けに出船し江の島の目の前の海で網を引き、9時頃には帰港し陸揚げしたら また2度目の出漁と、鮮度にこだわり漁場が近いからこそ丁寧な漁ができる湘南シラスです。朝に揚ったシラスは、生シラスはもちろん11時頃には釜揚げ シラスも出来上がり販売され、周辺の飲食店の当日のランチにも間に合うように作られています。市内には船で操業して販売する直売所が4件あり「生シ ラス」「釜揚げシラス」のほかに「シラスの沖漬け」も旨くて病みつきになりそうです。たまには直売所を覗いてみると、シラスのほかにイワシの干物なども 格安で手に入ったりします。
片瀬漁港の直売所ではイサキをはじめイワシが獲れていました。イワシは朝獲れで身が反り返った目の澄んだ物を選んで塩焼きにして、地元の大根おろしをたっぷりと添えれば、魚料理の基本イワシの塩焼きです。夕飯前の晩酌も一本追加の気分になります。イワシも今が旬の美味しい季節です。
梅雨の季節ですが雨を楽しんで、その合間に港に出かけて新鮮で旨い魚を物色すれば気分も晴れやかになります。
初夏6月です。この時期の旬の魚はさっぱりとした「初ガツオ」があります。
「目には青葉 山ほととぎす 初ガツオ」と初夏を代表する魚です。
その昔、相模湾で獲れたカツオはで江戸に運ばれ「まな板に小判一枚初ガツオ」と読まれるほどに高価だったようです。初物好きの江戸っ子には活きのいいイナセな若魚の赤身でさっぱりとした味わいは縁起物だったのでしょう。
カツオは古くから食用とされ、藤沢市の遠藤貝塚、西富貝塚、寒川町の岡田遺跡、茅ヶ崎市の西方貝塚などからカツオの骨が見つかっています。 カツオは3月頃九州などからイワシなどを捕食しながら北上し、秋になると東北などから脂がのった大型になって南下してきます。春から初夏にかけての若魚の「初ガツオ」と秋の太った「戻りカツオ」と2度の旬があります。

カツオは塩分の低い海域や濁りがひどい海域を嫌う性質があり、太平洋より塩分の低い日本海にはほとんど入らず、沿岸に接岸しても東京湾のような海域には来遊しないといわれる程きれいな海を好みます。江戸時代は相模湾でも岩場から竿でカツオが釣れるほど接岸していたといいますので、よほど海がきれいだったに違いありません。高水温好みでさらに体温は水温よりも5~6度は高いという血の巡りの良さです。
石原慎太郎の「太陽の季節」がベストセラーになり、加山雄三の映画などの影響で湘南ではボート・ヨットがブームになり、そのころボートのオーナー達がカツオの引き釣りを始め、漁業者とトラブルになり素人は竿釣り以外は出来なくなったと聞いたことがあります。相模湾のカツオ・マグロの遊漁船の開始は8月からになります。

片瀬の漁港の直売所に行くと、大型の25センチくらいのウルメイワシや幅10センチ以上ある湘南ハマグリ、大型のコノシロや今が旬のムギイカなどが並んでいました。ウルメイワシは刺身で、ムギイカはスルメイカの子ですから柔らかくてワタが入ったまま煮つけても焼いても旨かったです。朝に獲れたばかりの小魚の山盛りのザルが200円~300円で売られていました。朝の海岸散歩のついでに覗いて、漁師さんに食べ方のウンチクを聞くのも楽しいです。