農園・直売所
果物の一口知識
noen-chokubaijo-ichiran-banner osakana-banner1 kudamonohitokuti banner shunyasaihitokutiーbanner facebook banner
 
 ●旬の果物 富有柿  2018/11
 11月のくだものは「富有柿」です。
 秋のくだものと言われて最初に浮かぶのは、やはり柿ではないでしょうか。柿は大きく分けると渋柿と甘柿に分類されます。刀根早生や平核といった渋柿は、産地で炭酸ガスやアルコールによって脱渋してから出荷されますが、富有や次郎といった「完全甘柿」は収穫してそのまま出荷できます。
元セリ人の感覚としては、東京から東は「渋柿」を好み、神奈川から西は「甘柿」を好むという感じがしており、その証拠として藤沢で生産されている柿のほとんどが「甘柿」です。
 10月にはサクサクした食感が特徴の「太秋」が出回りますが、11月になると「富有柿」が出回りの中心となってきます。富有柿は果肉が緻密で甘みが強く、果汁が多いことが特徴です。熟して果肉がやわらかくなったら冷凍庫で凍らせてシャーベットにして食べてもおいしいです。
 直売所にも甘い柿が並んでいるので、是非藤沢の秋の味覚を味わってみてください。
 ●旬の果物 りんご  2018/10
 10月のくだものは「りんご」です。
 「えっ!藤沢でりんごとれるの?」と思う方もいるかもしれませんが、なんと藤沢では4件の農家が、約50アールの畑でりんごを生産しています。つがる、昴林、秋映、シナノゴールド、ふじといった品種のりんごが栽培されており、もぎ取りができる果樹園も2園あります。
 藤沢のりんごは無袋で栽培されているものが多く、太陽の光をたっぷり浴びて、甘みを多く含んだりんごが収穫されます。りんごは袋をかけたほうが見た目がきれいに育ちますが、藤沢のりんごはおいしさ重視なので袋をかけずに育てています。
 今年は台風も多く、農家の皆さんは大変ご苦労されています。今(9月28日時点)来ている台風24号の時期とコースが、「りんご台風」と言われた平成3年の台風19号と似ているので心配です。
 ●旬の果物 栗  2018/09
 9月のくだものは「栗」です。
まだまだ暑い日が続いていますが、少し秋めいてくると「栗ご飯」が食べたくなりますね。ただ、栗の皮をむく作業は力もいるし、包丁で手を切りそうになるし大変ですよね。
 そんな栗ですが、藤沢でも結構見かけるなあと思う方もいるのではないでしょうか。8月下旬になると青いイガに覆われた果実が木に実っているのを見かけるようになります。今年はすでに木から落ちている果実もありますね。
 私たちが食べている栗は大きく分けて2つ、実が大きくて風味はいいが、甘みが少なく渋皮がはがれにくいのが難点の「ニホングリ」と、天津甘栗でおなじみの、甘みが強く渋皮がむきやすいが果実の小さい「チュウゴクグリ」があります。
 藤沢で生産されているのは、もちろん「ニホングリ」で、品種は「銀寄」「丹沢」「筑波」といったところが中心と思われます。比較的新しい品種としては、ニホングリの大きさと風味を持ち、チュウゴクグリの特徴である渋皮のむきやすさをあわせ持った「ぽろたん」も生産されています。
 ぽろたんは生産量が少ないのでめったにお目にかかることはありませんが、直売所等で見かけたら是非買ってみてください。
 ●旬の果物 ブドウ  2018/08
 8月のくだものといえば「ブドウ」ですね。
 今年のブドウの生育は、例年よりも10日程前進しています。藤沢生まれの「藤稔」(ふじみのり)は、露地ものが8月上旬から収穫期を迎えます。各直売所に並ぶと思いますが、既に多くの注文を受けている果樹園もありますので、人気の「藤稔」を購入したい方は、おいしい藤沢産ホームページの直売所マップでぶどうの直売所を探していただき、お問い合わせください。
 その「藤稔」と同じくらい人気があるのが、種なしで皮ごと食べられる「シャインマスカット」です。シャインマスカットは、農研機構がブドウの品種である「安芸津21号」と「白南」を掛け合わせて育成した大粒で食味良好なブドウです。果皮は黄緑色でマスカットの香りがします。
 ブドウの中では比較的栽培が容易ということもあり、全国のブドウ産地で生産され、年々出荷量が増加しています。
 本市では、平成22年に市内果樹園22園にシャインマスカットの苗木導入の支援を行いました。その時に導入した樹がたくさんの実をつけるまで成長してきました。シャインマスカットの収穫期は藤稔よりも少し遅く、8月の下旬には直売所に並び、そこから1か月くらい直売所で販売される予定です。
 8月11日には、藤沢駅北口の特殊街路「サンパレット」で開催される「ふじさわ元気バザール藤沢野菜市」で、藤沢産「藤稔」の試食会を行いますので、藤沢のブドウが好きな方も、まだ食べたことがない方も「サンパレット」に集まってくださいね。
 ●旬の果物 なし  2018/07
 7月のくだものといえば・・・お待たせいたしました。ようやく「藤沢のくだもの」の季節がやってまいりました。「藤沢のくだもの」の先頭バッターは「なし」です。
 現在、日本で流通している「なし」は大きく分けると「日本なし」「西洋なし」「中国なし」に分類できます。
 「日本なし」は「幸水」や「豊水」といった果皮が褐色になる「赤なし」、「二十世紀」に代表される果皮が黄緑色になる「青なし」がありますが、藤沢で生産されている「日本なし」のほとんどが「赤なし」です。
 「西洋なし」の代表的な品種としては、山形がトップシェアの「ラフランス」、新潟県産がギフトで人気の「ルレクチェ」があげられます。いずれも藤沢で生産されていますが、数量は極僅かです。
 「中国なし」は全体的に流通量も少なく、皆さん馴染みがないかもしれませんが、北海道の余市で生産されている「千両なし」や「鴨梨(ヤーリー)」「慈梨(ツーリー)」といった品種が流通していますが、藤沢では見たことないですね。
 さて、今年の藤沢産の「なし」ですが、花の時期から1週間から10日程生育が早く、7月上旬には神奈川県育成品種の「あけみず」が直売所の店頭に並びそうです。
 最も生産量の多い「幸水」は7月下旬には販売スタートになる見込み。今年は果物全体的に前進傾向なので、いつものつもりで買いに行くと販売が終了しているというケースも考えられるので、早めに買いに行くことをお勧めします。
 ●旬の果物 さくらんぼ  2018/06
 6月のくだものといえば・・・やっぱり「さくらんぼ」ですかね。残念ながら藤沢ではほとんど栽培されていませんが、6月になるとようやく国産の露地モノのくだものが出回りはじめます。
 さくらんぼ、桃、すもも、杏、梅など果実の真ん中に種があるものが出回りはじめるのですが、これらを「核果類」といいます。核果類の内、藤沢でよく見かけるのは梅くらいかと思いますが、かつては「桃の藤沢」と言われていたこともあったそうです。
 しかし、桃は害虫による被害が多く、時期的にも入梅後に収穫となるため病気にもかかりやすいため、ほとんど生産されなくなってしまいました。
 ところが最近(といっても10年ほど前になりますが・・)「ひめこなつ」という超極早生種の桃が農研機構によって開発され、梅雨入り前に収穫することができるということで、果実に袋かけをする必要もなく、病害虫の防除も比較的簡単ということもあり、これを生産振興していけば「桃の藤沢」復活か!!
という気もして、なんとか進めていきたいなあと考えているところです。
 藤沢の直売所でもたまに「ひめこなつ」を見かける時もあるのですが、まだまだ「幻の桃」レベルです。野菜は「豆類」、くだものは「核果類」で藤沢の農業を盛り上げていきたいですね。
 ●旬の果物 スイカ  2018/05
 5月は国産の果物が少ない月で、スーパーの店頭には輸入のブドウやグレープフルーツなどが並びます。そんな中でピークを迎える国産の果物といえば「スイカ」です。「えっ、スイカの旬は夏でしょ?」と思う方がほとんどだと思いますが、元熊本担当のセリ人としては、5月は「スイカ」なんです。
私が担当していたころはゴールデンウィークなど関係なく、毎日熊本から10t車10台分のスイカを入荷し、毎晩スイカに押しつぶされる夢を見たものです。ちなみにそのスイカの産地は「夢大地」鹿本です。その鹿本で栽培されているスイカは奈良県のスイカ育種会社「萩原農場」が育種した「祭りばやし」シリーズが中心だったのですが、実は神奈川県でも戦後の1949年に萩原農場が育種した「富研号」が「高座スイカ」として栽培され、東京や横浜で爆発的な人気となったそうです。
その後、連作障害や栽培の難しさなどから栽培が減少し、1958年頃には「富研号」は消滅してしまいました。ところが、この品種はむかし懐かしいということで、全国各地から要望があり、萩原農場から復刻販売され、2011年にはお隣の市ではありますが、綾瀬市で「富研号」の栽培が復活しているそうです。藤沢でも復活してほしいですね。
 ●旬の果物 梨の白い花  2018/04
 くだものとしては「旬」とは言えませんが、間もなく梨の白い花が満開期を迎えます。梨の花は晩生種の「新高」等から咲き始め、「豊水」、「あきづき」の後に「幸水」という順に花を咲かせます。早く花を咲かせたものほど収穫時期が遅くなるのが梨の特徴です。
今年は桜の開花と同様に梨の開花も例年より早く、出荷が始まるのも早くなりそうです。数か月後に食すことのできる「藤沢の梨」の味を想像しながら、真っ白な梨の花を眺めるというのも趣があっていいですよね。
ちなみに梨の花の花言葉は「愛情」だそうです。藤沢の生産者が愛情込めて育てた梨の木に、きれいな花が咲き、そしておいしい実をつける、視覚と味覚両方で梨を楽しむことができるのが、藤沢のいいところですね。
 ●旬の果物 イチゴの販売容器  2018/03
 またイチゴと思われてしまうかもしれませんが、イチゴが好きなので3月もイチゴについて書かせていただきます。今回はイチゴの販売容器についてです。ほんの十数年前までイチゴといえば「透明のパックに2段詰め」というのが一般的でしたが、今では「緩衝材が敷かれた平パック一段詰め」を多く見かけるようになったと思いませんか。
透明パックの2段詰めだとスーパーの売り場でパックを手に取り、ひっくり返してイチゴの裏が白くないか確認する消費者が多く、それによって品物が傷み、商品価値がなくなることがイチゴを販売していく上での課題でした。現在、栽培されている品種はイチゴ全体が赤くなる品種ばかりなので、いわゆる「裏白」を消費者が確認する必要がなくなりました。また大玉で果皮がやわらかいという品種が多いため、緩衝材を敷いて一段詰めにすることで、商品ロスをなくすように産地は努めています。
消費者の行動や心理をよみ、満足度をあげるため産地は常に努力しています。3月は一般家庭のイチゴの月間購入量が最も多い月と言われています。皆さんもイチゴの販売容器についても意識して購入していただけたらうれしいです。
 ●旬の果物  イチゴ「生食用」 2018/02
 12月に続いて「イチゴ」について書かせていただきます。12月はクリスマスケーキに使う「業務用」について書きましたが、2月は「生食用」について書いていきたいと思います。皆さんは「イチゴ」の品種の中で一番好きな品種は何ですか?「とちおとめ」「あまおう」「紅ほっぺ」などさまざまな品種がスーパーのイチゴ売り場に並んでますよね。わいわい市にも「とちおとめ」「さちのか」「紅ほっぺ」などが出荷されていますが、売り場にこんなにたくさんの品種のイチゴが並ぶようになったのは、実は最近のことなんです。
そもそも日本のイチゴ栽培は1898年に新宿御苑で福羽先生がはじめ、その後1905年に「福羽」という自分の名前をつけた品種を育成しました。その「福羽」を静岡県や神奈川県で栽培しはじめ、藤沢市では1919年に「福羽」の栽培がはじまったとされています。その後「宝交早生」や「女峰」などが一世を風靡し、全国的には西の「とよのか」東の「女峰」の時代があり、「女峰」の後継品種「とちおとめ」の一人勝ちに「あまおう」が挑むという時代を経て、今では各県一品種時代に突入しています。関東でも各県でオリジナル品種を育種し、栃木県は「スカイベリー」、茨城県は「いばらキッス」、埼玉県は「かおりん」「あまりん」、千葉県は「チーバベリー」という新品種を導入しています。
 現在、神奈川県でもオリジナル品種の「イチゴ」を育種しているようですが、見た目も美しくて、おいしく、神奈川の生産者がつくりやすい品種をつくっていただけるものと信じておりますが、新品種が完成した際にはネーミングにも気を使っていただければと思います。